涙で本音を伝える
この度、シンパシーセッションを受けました。
ファシリテーターの方に代理人となっていただいたのは
父と一緒に施設へ入り、コロナ禍で一年半以上会っていない
高齢の母でした。
母は広島県、私は東京都在住。
同じ広島県に住む姉が、母の様子を見てくれているのですが
最近の母親は「 死にたい・・」と言っているとのこと。
昔から話すことが苦手な母でしたが、最近は言葉にならないことが多く
電話で話しても「 あ~…の、元気で・・・おるん……? 」と
一言話すことがやっと。
想いを言葉にすることができず、それがもどかしいようで
すぐに父親へと電話を渡すのが、最近のパターン。
たまに母から電話が掛かると、私の名前を呼びながら
受話器の向こうで泣いている…
姿を見ることができず、電話でも対話できない母の代わりを
ファシリテーターの方になっていただきました。
先ずは、あうんじゃんけんをし、母(代理人)と呼吸を合わせるよう
同じものを出すことに、チャレンジをしました。
じゃんけんのお陰で、少し緊張がほぐれ、
いよいよ母(代理人)との対話。
対話の途中、何度も涙が溢れそうになり
その度にグッと耐えて、母と対話をし続ける私・・
心配をかけないよう、離れているからこそ
安心してもらいたい一心で。
そして、涙を見せることもなく、セッションを終了。
その後、ファシリテーターの方から、母親役になっていた間の
心中を教えていただきました。
「 お母さまの代理人をやっていて、私が感じたことは
涙が出るのを我慢して『 お母さん、心配しないで 』 と言うより
そのまんま、涙を流してもいいから『 お母さんと会えてうれしい 』と
言った方が、お母様は喜ばれると思いました。」
母に対して「 心配しないで 」という言葉は、
私の『 余計な心配をかけたくない 』という想いの裏返し。
涙を見せないよう、心配をかけないようにと
頑張って口に力を入れていたこと。
どうやら、私の言う言葉は表面上の言葉であり
本音を見せないようにするためだったみたい...
本音は・・・
「 お母さん、会いたかったよ。会えてうれしいよ。」
「 酷いことを言ったこともあったね。本当に、ごめんなさい。
決して本音では無かったの。」
「 いつも優しさと思いやりを、ありがとう。」
「 お母さんの笑顔が大好きよ。」
代理人セッションを終えた後、涙が止まらず
母に伝えたかった言葉が、次々と溢れていました。
そして、今は会えなくても「 何かできることがあるはず 」と
姉に連絡をし、両親が施設から出て病院へ行く日に、電話で話せるよう
セッティングをしてもらいました。
今回、シンパシーセッションを受けたこと、そして
自分の本音と建て前に気付くような機会をいただけたことに、
心からお礼をいいます。
また、セッョンをしていただいたファシリテーターの方には
本当に、本当に感謝しています。
ありがとうございました。
( A・N 様 )